ソウゾウセカイ

Ivyと申します。ここでは主に小説を書いたりしています。コメントや★を付けていってくだされば嬉しいです。※小説には過激な内容が含まれることがあります。思いつきで書いているので、矛盾している点が多いです。そのため、過去の記事を書き換えることがあります。ご了承ください。

冒険者達の記録書

冒険者達の記録書 第68話 博物館

Reg 次の朝。朝食を終えた俺達は、それぞれ外に出る支度をしていた。「レグ。レグも準備できたのか?」 テノールがとてとてと歩いてくる。姿を隠すためだろうか、彼女は黒い外套を身に付け、化粧もしていた。 傷付いた真っ白な肌はペールオレンジの化粧で綺…

冒険者達の記録書 第63話 回復

Reg「……」 目を開けると、先程のようにヘラーノが倒れていた。イモムシや薔薇は消えていて、代わりに金の粒のようなものが俺たちの体にまとわりついていた。「あー。レグ、起きちゃったか」 ルギは俺を見下ろしていた。俺はばっと起き上がった。「ルギ!怪我…

冒険者達の記録書 第62話 メディス城にて

Miku「……」 テノールもローディンも、暗い顔をしている。こんな時こそわたしがしっかりしなきゃ。「テノール、ローディン。お茶かコーヒーはいかが?」「いらない」「結構です」 すぐに断られた。ちょっと悲しい。「……」 ローディンは不安げに窓を見ている。…

冒険者達の記録書 第61話 炎と剣

Reg 剣を握り、ヘラーノの腕を狙って飛びかかる。ヘラーノは鎖を火の玉と共に飛ばしてきた。火の玉が周りの茨に燃え移る。こんな狭い所で火なんざ使ったら、俺達2人とも焼け死んじまう。「……ゥ……ガァァ……」 ヘラーノは獣のような声をあげ、火を撒き散らす。…

冒険者達の記録書 第60話 アレンとルギとメリーサと

Rugi「アレン・ルデューク。知らないとは言わせませんわよ。アレン様は世界的に有名な錬金術士でしたの。……アレン・ルデュークは大昔の人物だ。オレとどんな関係があるんだ、ですって?あはは!本当に何もかも忘れてしまっているんですのね!ええ、その通り…

冒険者達の記録書 第59話 上れ

Reg 階段を上ると、部屋のその中心で立っている「何か」がいた。それは人の形をしていて、黒いもやのようなものがまとわりついていた。その隙間からは赤い服のようなものが見える。 「……ウウ、グ……」 それは俺達に向かって腕を伸ばした。腕から長い鎖のよう…

冒険者達の記録書 第58話 黒い塔と「彼」の部屋

Reg 俺達は黒い塔の前にいる。岩のようにごつごつした、高い塔。扉を開けて、中に入る。 中は広かった。広い空間に、階段があるだけ。上ってもまた同じような空間が広がっていた。上っても上っても、また同じ。 「ローディンから聞いた通りだな……。」 ローデ…

冒険者達の記録書 第57話 黒い霧

Reg また、ここに戻ってきた。目の前には以前と同じ霧が広がっている。 「あそこにメリーサが……」 ルギは腕輪をぎゅっと握る。 「レグ!早く行こう!」 その表情からは、いつものような気楽さは感じられなかった。 視界は霧の黒で覆われている。霧は前より濃…

冒険者達の記録書 第56話 作戦会議

Tenore レグに言われて、ローディンがいる部屋に来た。 「悪いな、急に集まってもらって。」 「何かあったの?」 「ああ、ちょっと予定変更をしたくてな。……テノール。お前が狙われていることが分かった。」 「え?」 私が?どういうことなのか? 「コイツか…

冒険者達の記録書 第55話 再び調査へ?

Miku 「ローディン、起きてる?」 次の朝。ローディンがいる部屋の前。わたしは扉をノックする。 「はい。どうぞ。」 鍵が開く音がした。入るとローディンがベッドに座っていた。 「えっ?えっ?鍵どうやって開けたの??」 「ふふ、秘密です」 その反応を待…

冒険者達の記録書 第54話 信じない

Reg 「……というわけなんだ。悪いな、調査を中断して」 「構わないわ。」 ここはレージェがいる城。俺達は一旦戻り、ローディンを休ませた。 「どんな時でも怪我人や病人がいたら助けなくちゃね。ミク、だったかしら。あの子の手当ての腕も大したものだわ。テ…

冒険者達の記録書 第53話 名前

Reg 「ローディン・ベルフィスはペンネーム。本名は……テノール・リーディット。」 それを言った瞬間、周囲が静まる。 「……ははははっ!」 沈黙を破ったのは、ローディンの笑い声だった。 「私の本名はテノール・リーディット……ええ、その通りですとも。……貴…

冒険者達の記録書 第52話 何とでもいいなさい

Miku 「よし」 ローディンの手当てが終わった。足とお腹だけじゃなくて、腕や肩にも火傷や傷があった。すごく痛いはずなのに、ローディンは「何ともない」とでも言うように冷静にわたしたちを眺めていた。これ、なんか見たことあるなあ。 「まずはお礼を言わ…

冒険者達の記録書 第51話 予想外な怪我人

Reg ここはメイル高原。目の前には巨大な黒い霧の塊が広がっていて、その中心に高く黒い塔が建っている。これがレージェが言っていた霧と塔か。村を飲み込み、入った者は行方不明になったという、あの……。 「えいっ」 ルギは腕を突きだす。腕輪の石が光り、…

冒険者達の記録書 第50話 仇は誰だ

Roadin 「おい、起きやがれテノール!」 その声で目が覚めた。ヘラーノが私の肩を揺さぶっていたようだ。 「ヘラー、ノ……?」 「大丈夫かよテノ……や、ローディン。」 頭が痛い。吐き気がする。 「相当やべぇもん見ちまったんだな。ちょっと休め。こんな硬い…

冒険者達の記録書 第49話 テレジア・リーディット

※今回はグロテスクな表現が含まれております。 R■adi■ 『……ぐすっ、兄様ぁ……暗いよ……』 赤毛の女の子が……テレジアが泣いている。「私」はテレジアに手を差しのべる。 『……兄様?』 『ちがう。』 口が勝手に動く。これは15番の記憶。私はあの女の五感や思考を…

冒険者達の記録書 第48話 出発

Reg 部屋を出る。その先の廊下には、テノールとルギ、ミクが立っていた。 「あ、レグ!話終わったのか!早く行こうぜ!」 ルギはこちらに駆け寄ってくる。そちらも準備は済んだのだろう。待ちきれないようだ。 「何、話してたのか?」 テノールに尋ねられ、…

冒険者達の記録書 第47話『テノール・リーディット』

Reg 朝食を済ませた後、俺はレージェの部屋に行った。 「約束、本当に守ってくれるんだな。」 「当たり前よ。」 昨日、俺はレージェに事情を話した後、言った。「テノールを捕まえないでくれ」と。レージェはそれに対して条件があると言った。勝負をして、俺…

冒険者達の記録書 第46話 一緒に

Tenore ノックの音で目が覚める。もう辺りは明るくなっている。 「テノール、起きたか?」 レグの声。 「今、起きた。」 「そうか。……今からルギとミクを起こしに行くんだ。一緒に行くか?」 「……行く」 ドアを開ける。レグは私を見て「おはよう」と言ってく…

冒険者達の記録書 第45話 苦しい

Miku 「……テノール、どうしたの?」 「……ミクとルギに、話さなきゃだめなの。レグはもう、知ってると思うけど。」 テノールの声も手も震えている。 「あのことか……。無理はするんじゃないぞ」 テノールは頷いた。 「……私は、『悪魔狩り』のせいで……もしかし…

冒険者達の記録書 第44話 メディステール

Miku 門の内側へ一歩踏み出せば、そこはもう異世界。磨かれたような、ピカピカの建物。大きな宝石が付いたオブジェが至るところに並んでいる。 ここはメディステールの城下町、メディエ。街の人達は皆美人で、女の人は肩や胸が露出したセクシーな服を着てい…

冒険者達の記録書 第43話 洞窟の出口へ

Tenore あまり眠れなかった。少し寝て、起きてを繰り返していた。気持ち悪くて、頭が痛くて……変な感じ。 「大丈夫か?」 「……だいじょうぶ……」 レグは、ずっと私の手を握っててくれた。時々、頭も撫でてくれた。 「もうそろそろ出発するか。」 おいお前ら起…

冒険者達の記録書 第42話 恐怖

Reg ドシン……ドシン…… でかい岩が落ちたような音がする。その音の間隔はゆっくりだが、だんだんこちらに近付いてくる。 ランタンの灯りを消し、まだ眠っているルギ達を壁の近くに運ぶ。 「……ん……、どうした、のか?」 テノールは目を開ける。俺はそっと耳打…

冒険者達の記録書 第41話 グレメド洞窟

Reg ここから、この前行った洞窟がある方向に進むと、大きな山がある。山の中には、「グレメド洞窟」と呼ばれる、長い洞窟がある。そこを抜け、その先の草原を抜けるとメディステールに着く。 「この洞窟からメディステールに行けるんだっけ?暗いなあ……。」…

冒険者達の記録書 第40話 行ってきます

Reg 「みんな揃ったね。」 ロンドが言う。 「もう一度目的を確認するね。メディステールに現れた黒い塔の調査。それと、ルギの記憶を取り戻すための手掛かりを探す。」 「黒い塔の調査はメディステールの政府と協力する事になるだろう。その為にもメディステ…

冒険者達の記録書 第39話 幸せって言ってくれたの

Miku テノールから「メディステールに行く」と聞いた次の日の朝、わたしはお屋敷に行った。お屋敷の扉の前には、テノールが立っていた。 「おはよう、ミク」 テノールの首には、青い石のペンダントがかけられていた。 「どうしたのそのペンダント?」 「レグ…

冒険者達の記録書 第38話 ペンダント

Tenore 夜。私は窓の外を見ていた。 「テノール」 後ろから、レグの声が聞こえる。 「どうしたのか?」 「その、ええと……渡したいものがあるんだ。」 そう言って、レグは青い石が付いた紐のようなものを出した。 「ペンダントだ。採ってきた石で作ったんだ。…

冒険者達の記録書 第37話 明日の予定

Reg 「明日、メディステールに行こうと思うんだ。」 作業を一旦やめ、朝食を済ませた後、俺はロンド達に言った。 「メディステールの黒い塔の調査もしなければならないし、ルギの事で調べたい事があるしな。」 「そっか。メディステールに行くんならレージェ…

冒険者達の記録書 第36話 手掛かり

Rugi 本を読んでいると、隣の部屋でドアが開く音、誰かが廊下へ歩いているような足音がした。たしかそっちにはレグの部屋があって、その向こうにテノールの部屋があるんだったよな。じゃあ、今の足音はレグ?いつの間に帰ってきてたんだろ。 「なあ、レグ!…

冒険者達の記録書 第35話 帰りを待つ

もりのなか。にやにやわらうおとなたち。われたあたま。まっかになったおなか。しろくなったかお。もうやめて。おれのだいじなひとなんだ。Reg 俺は、気を失っていたのだろうか。……頭が痛い。落ちた時に強く頭を打ってしまったようだ。この場合、しばらく安…

冒険者逹の記録書 第34話 洞窟の中で

Reg ギーバを出て、フロー村を出て、着いたのは大きな岩の壁。その近くの土を掘ると、 蓋が出てくる。その蓋を開けると、階段が見える。俺はランタンに火を灯し、階段を降りた。洞窟の中は寒く、暗い。木箱がいくつか置かれていて、その中にはツルハシやハン…

冒険者逹の記録書 第33話 洞窟へ

Reg 次の日、俺は洞窟に行く準備をしていた。 「レグ、入っていいか?」 ノックの音と共に聞こえたのは、テノールの声だった。 「ちょっと待ってくれ。」 床に散らかった本やら服やらを部屋の奥に押しやる。 「よし、入ってくれ。」 ドアから使用人服を着た…

冒険者達の記録書 第32話 兄弟の会話

Reg 「ただいま」 そう言って屋敷の中に入って来たのは、ロンド。 「おかえり。あの怪物たちは片付いたか?」 「うん。生存者の救助も終わったよ。あとは書類を片付けなきゃいけないんだけど…」 「書類は全部片付けたぞ」 「本当かい?ありがとう。…お茶でも…

冒険者達の記録書 第31話 精霊術と錬金術

Rugi 「…」 『精霊術の歴史』と書かれた本を取り、ペラペラとめくる。ニュンレリズ教会にいた時に分かった。オレは魔術…特に精霊術について知っているんだ。こんな本なんか読まなくてもいいくらい詳しく。 …それでも、知らないことはたくさんある。例えば、…

冒険者達の記録書 第30話 あの人のように

Reg 「さて、と。テノール、怪我の手当てするからこっちおいで」 ここは屋敷の使用人部屋として使われていた部屋である。机の上には包帯と塗り薬、布、板が並んでいる。ミクは「何から始めよう?」と言いながら包帯と塗り薬を手に持っている。 「道具、それ…

冒険者達の記録書 第29話 罰と温もり

Reg 「やっと着いたぁーっ!」 ルギはおおはしゃぎでギーバの町の中を走る。 「ルギってば、あんなに走る元気がどこにあるの?」 ミクは疲れてしまったのか、元気がない。テノールはそんなミクを心配している。 「荷物、持っていこうか?」 「ううん、大丈夫…

冒険者達の記録書 第28話 嫌いになんてならないから

Miku 「テノール」 わたしはテノールの名前を呼ぶ。返事はない。テノールはカルリエッタの牢獄にいた。そして、牢獄を凍らせた。わたしは、テノールに何があったのか知りたい。彼女を助けたい。 「テノール」 もう一度、名前を呼ぶ。テノールはこっちを向い…

冒険者達の記録書 第27話 黒いマントの男

Reg 「…う…うう…」 怖い夢でも見ているのだろうか。テノールはうなされながら眠っていた。時々、腕や足がびくっと動く。まるで熱い物を触った時のように。 「…」 ミクはテノールの手に包帯を巻いている。その表情は暗く、どんよりとしている。 「ミク?」 「…

冒険者達の記録書 第26話 自分なんかより

Reg 「な、何でここに…」 テノールは俺の問いには答えず、もう1体の怪物の目に尖った氷を飛ばす。 「…ぜんぶ………さなきゃ…ぜんぶ…ぜんぶ…」 テノールは折れた剣の刃を両手で握り、何度も怪物の目に刺す。テノールの手が刃で切れ、血が垂れる。 俺は立ち上がり…

冒険者達の記録書 25話 フォッツ村の跡で

Rugi 「何、これ」 ここは…多分、フォッツ村。建物はほとんど壊されてて、赤いものが地面や建物にべっとりと付いている。 「これって…血!?」 「あの怪物にやられたのか…?」 「……」 突然、テノールは座り込む。 「テノール、どうした?」 「はぁっ…はーっ……

冒険者達の記録書 24話 フォッツ村への道

Miku 「ミク、ルギ、起きろ。」 レグの声で目が覚める。 「おはよ…」 「早くここを抜けるぞ。」レグは荷物を持って立ち上がる。 「おいルギ起きろ」 「…んぇ?…あ、レグ、おはよー…え!?レグもう行くのかよ!?」 「ああ。ルギとミクも早く支度しろ。置いて…

冒険者達の記録書 23話 少女の苦しみ

Reg ルギとミクの寝息が聞こえる。もう眠ってしまったようだ。 「テノールも寝ろ。疲れただろ?」 返事はない。 「テノール?」 「!」 テノールは驚いた顔をしてこっちを見た。そして俺から目を逸らし、口を開いた。 「…この前、『どうして私に優しくするの…

冒険者達の記録書 22話 グレーディオの朝

Miku ふぁぁ、とあくびをして、ふかふかなベッドから起き上がる。外は雲1つない青空だ。 ノックの音がする。 「お食事の用意ができました」 扉の先には、眼鏡をかけたメイドさんが。 「は、はいっ、今行きまーす…」 ダイニングには王様とレグ、ルギがいた。…

冒険者達の記録書 21話 大禍の悪魔会議

Helarno 「…うふふ、うふふふふふ」 メリーサは杖を抱えてうふうふ笑っている。…ローディンがニュンレリズ教会から持ち出したものだ。 「何だよ気色悪ィなぁ」 「当たり前ですのよ~。だぁってぇ、うふふ」 …意味不明である。 扉が開き…ローディンが入って来…

冒険者達の記録書 20話 大事なものを守る為に

Reg ドアを開けると、俺によく似た男とテノールがいた。 「…ど、どういう事だ?」 …俺がもう1人?どういう事だよ?ってかこいつ、どうやって来たんだ?意味不明な出来事で頭も体も動けない。…ただ、そいつがテノールの腕を掴んでいるのが見えただけだ。…何…

冒険者達の記録書 19話 カルリエッタとテレジア

Tenore 「…こんな時間にすまない。その…話したい事…というか、尋ねたい事なんだが……… …えぇと、カルリエッタの事は…知ってるよな?」 カルリエッタ…名前も聞きたくない。…嫌な予感がする。 「…あれを凍らせたのは、お前なのか?」 「…っ違う!私じゃ…私じゃ…

Tenore あの人の体温

「…!」 私はベッドから飛び起きる。息は乱れ、汗が頬と首を…いや、全身を濡らす。ぞくぞく。ゾクゾク。寒気が私の体を襲う。布団の中に潜り込んでも、少しも暖かくならない。 …また、怖い夢を見た。どんな夢だっただろうか。…嫌。思い出したくない。恐くて…

冒険者達の記録書 第18話 悪者の正体

Reg 「…」 ここは、城の近くにある酒場。やはりここは酒臭い。当たり前か。 …俺は城を出て、ここで師匠を探している。きょろきょろと周りを見回していると、一番奥のテーブルに緑色の髪の男性…師匠が突っ伏しているのが見えた。俺はそのテーブルまで歩き、師…

冒険者達の記録書 17話 大火

Miku ルギは凄いスピードで走っていき…わたし達はルギを見失ってしまった。 「い、いなくなっちゃった…」 「アイツ、いきなり真剣な顔になって…何かあったのか?…早く教会に行かなきゃな」 そうだ。早く行こう。…辺りが騒がしい。教会が燃えてる?水を持って…

冒険者達の記録書 16話 燃え始める事件

Reg 「………」 テノールは立ち止まる。フードを深く被り、下を向きながら。その様子は、顔を誰にも見せない為の仕草のようにも見えた。 「どうしたんだテノール?そんなに深く被ったら前が見えないだろ」 フードを彼女の顔が確認できる程度に上げる。…顔色が悪…