ソウゾウセカイ

Ivyと申します。ここでは主に小説を書いたりしています。コメントや★を付けていってくだされば嬉しいです。※小説には過激な内容が含まれることがあります。思いつきで書いているので、矛盾している点が多いです。そのため、過去の記事を書き換えることがあります。ご了承ください。

冒険者達の記録書 第12話 旅の準備

「……!!っ、はぁっ、はぁっ、はぁっ…」
とても、怖い夢を見た気がする。……どんな夢だったかは覚えてない、けど…。
…寒さと怖さで体がかたかた震える。私は布団に潜り込み、目を瞑った。




…もう、朝だろうか。窓を開けると、眩しい日光が部屋に射し込んでくる。
俺はいつも通り髪をまとめ、着替える。…今日はグレーディオに行って、放火騒ぎについて調べるんだったよな。グレーディオまでは遠い。最短ルートを通っても1日はかかるだろう。しっかり準備をしないとな。…まぁ、それは後で良いか。とりあえずロンド達の所に行こう。


「あ、レグ。おはよう」
「……おはよ」
ダイニングルームに行くと、ミクとテノールがいた。
「おはよう。ロンドとルギは?」
「まだ寝てるんじゃないかなぁ?…あ、そうだ!わたし達、今から朝ご飯作ろうと思ってるんだけどさ、手伝ってくれない?」
「食器を出す程度ならな。調理は任せた」
俺は料理は苦手だ。2年間洞窟で修行を兼ねたサバイバル生活をしていても、これだけは全くと言っていいほど上達しなかった。代わりに味覚がおかしくなった。今の俺なら土でも大丈夫な気がする。
「じゃあ、高い所の食器、お願い」
「ああ、分かった」


「おはよ~」
ロンドが来た。眠そうに欠伸をしている。
「あ、おはよう!今、テノールとレグと朝ご飯作ってるの!」
「…え」
ロンドの表情が固まる。
「え、え、?レグも作ってるの?嘘だよね?」
口元が引き攣っている。そんなに嫌なのか。
「あー安心しろロンド。まだ食器の準備しかしていない」
そう言った途端、ロンドの顔から緊張が抜ける。
「…そ、そっか…びっくりしたよ」


「おっはよーぅ!」
やけにテンションの高い声が響く。
「やぁルギ、おはよう」
それにロンドが笑顔で対応。
「遅ーい!もう朝ご飯できちゃってるよ!」
ミクとテノールと俺は料理を運んでいる。
「…まぁ、これで全員揃った事だし。早く朝ご飯食べよ!」


「…で、一番の近道はこの森だが…」
「あー、『夕方の森』だね?安全で道は単純で迷いにくいけど、やけに広くて昼でも夕方みたいに暗い森じゃないか」
皆が朝食を食べ終わった後、俺は部屋にある鞄から地図を引っ張り出して来た。グレーディオへの道の確認…かっこよく言えば作戦会議だ。
「ロンドの言う通り、この森は薄暗い。それに、抜けるのに1日はかかる。」
「うわぁ、大変そうだぁ」
ミクが顔をしかめる。
「ちなみに、別のルートもあるが遠い。大きく迂回しなければならない。その場合2日はかかる」
えぇっ、とルギは驚く。
「遠っ!じゃあこの森を通っていった方がマシだよな!」
ルギは早く火が見たいのだろう。やけにそわそわしている。
「…暗い、のか?」
テノールは不安そうな顔をして言う。
「ああ。少しな。………とにかく、今日は夕方の森を抜ける。今夜は野宿する事になりそうだが…それでいいか?」
「ああ!早く行こうぜ!!」
ミクとテノールも頷く。
「僕はここに待ってるよ。領主までそっちに行っちゃったら困るからね。」
「ああ、そうだな。ここの事は頼む」
………さて、準備をしようか。


グレーディン国の地図、ロンドに書いてもらった紹介状、ナイフ、火打ち石…食料と水筒も入れておくか。
あとは金だが…3000イティぐらいでいいだろう。多すぎる気もするが。
よし、これで一応準備は整った。あとは出発するだけだな…。


「ねぇレグ、その服で城に行く気かい?」
「ああ、そうだが。それがどうした?」
俺が着ているのは、いつもの白い服だ。ところどころほつれている。
「いやいや、『それがどうした?』じゃないよ。王様に会うんだよ?流石にそれはちょっと失礼じゃないかい?もっとさぁ…こういうのとか着ていきなよ」
そう言ってロンドが広げたのは、いかにも貴族が着そうな服である。なんだこのびらびらしてる飾り。これは俺も思わず「趣味悪っ」と呟いてしまうレベルの品だ。誰が着るかそんな服。
「高級そうって言えよ。レグは昔っからそうだもんなぁ…。じゃあこれならどう?」
ロンドは今の服よりも装飾がかなり少ない服を出してきた。
「おお、こっちの方がマシだ。着れない程ではない」
「じゃあ着てみてよ。サイズとか合ってるか確かめたいし」
「おう、分かった」




「やっと来たぁ」
「悪い悪い。色々と手間取ってしまってな…。」
全員準備が終わり、玄関に集まった。あとはもう出発するだけ。
「よし、じゃあ早く行こうぜ!」
「皆、気を付けてね!」
ロンドに見送られ、扉を開けて外に出る。
……嫌な予感がするのは、気のせいかな…?