ソウゾウセカイ

Ivyと申します。ここでは主に小説を書いたりしています。コメントや★を付けていってくだされば嬉しいです。※小説には過激な内容が含まれることがあります。思いつきで書いているので、矛盾している点が多いです。そのため、過去の記事を書き換えることがあります。ご了承ください。

冒険者達の記録書 第41話 グレメド洞窟

Reg
 ここから、この前行った洞窟がある方向に進むと、大きな山がある。山の中には、「グレメド洞窟」と呼ばれる、長い洞窟がある。そこを抜け、その先の草原を抜けるとメディステールに着く。
「この洞窟からメディステールに行けるんだっけ?暗いなあ……。」
 ミクは洞窟の中を覗きこむ。俺は中に入り、ランタンに火を点ける。
「早くここを抜けるぞ。」
 夕方の森のように、怪物が出てくるかも
しれない。ここは暗く狭い洞窟の中。逃げるにせよ戦うにせよ、俺たちには不利な状況だ。どこか奴らに見つかりにくいような場所を見つけることができれば、そこで野宿ができるのだが……。
__ズシン。
 どこからか音が聞こえる。何かが落ちる音か、それとも足音か。

「疲れた~……」
 ルギはゆっくりと足を動かす。とても疲れているようだ。
「ちょっと休むか」
 だいぶ歩いたし、時間も経っている筈だ。ルギも眠そうに目を擦っている。辺りを見回すと、ちょうどいい所に小部屋のような穴を見つけた。今日はここで眠ろう。俺がそう言うと、ルギ達は頷いた。

 ルギとミクは眠っている。テノールは……目を開けたままだ。俺の隣で、ただ座っている。
「寝ないのか?」
「……」
 テノールは、自分の手を俺の手の上に重ねる。小さく、硬く、冷たい手だ。
「どうした?」
「……暗くて狭い所、牢屋みたい。怖い。だから、一緒にいてほしいの。……迷惑じゃなかったら、だけど……」
「それくらいお安い御用だ。」
「……ありがとう。」
 テノールは俺の隣で壁にもたれかかり、安心したように目を閉じた。

Miku
 目が覚めた。なんだか、あんまり寝てない気がする。岩の地面の上で寝てたからかな。ランタンで照らされた、周りを見回してみる。ルギもテノールも寝てる。テノールのすぐ隣にはレグがいて、テノールの手を大事そうに握っている。やっぱり仲が良いなあと思って見ていると、レグと目が合った。
「起きたのか。」
「うん。でも、なんかあんまり寝てない気がするなあ」
「まだ二度寝する時間はあるぞ」
「そうよね。二度寝しようかなあ。レグは寝なくていいの?」
「ああ。あまり眠くないんだ。それに、ここを守る人がいないと困るからな。この前の怪物みたいなのも出るかもしれないし……」
「……この前の」
 夕方の森やフォッツ村にいたような、変な奴ら。もしあんなのがここに来たら……。
「いざとなったらお前ら全員抱えて逃げるから、安心して寝ろ。」
「全員って……」
「何の為に鍛えてると思ってるんだ」
 確かにレグなら本当にできそうだ。
「……ねえ、あの変な奴らって、何で出てきたんだっけか。光の樹がおかしくなって、それから……」
「そこから何か力のようなものが溢れて、木や岩などに取り憑いたんじゃないか……というのが俺の考えなんだが。」
「わたしもそうなのかな。」
 わたしも、光の樹がおかしくなってから、植物を生やす力が……取り憑いたのかな?
「わたしも、あいつらみたいに暴れるようになるのかな。」
そんなの、怖い。
「その時はその時だ。ここにはお前を助けてくれる仲間がいるだろ。記憶が無いがその実力は未知数な風使いとか」
レグはルギを指差す。
「いつも仲間を助けようとする優しい心の持ち主とか」
 隣にいるテノールを見る。
「そして、凄腕剣士のこの俺とか!」
 自分自身を指差す。
「自分で言っちゃうの、それ?」
「悪い、調子に乗った」
 レグは照れ臭そうに笑う。
「まあ、そんなわけだから、今は安心して二度寝してくれ。おやすみ。」
「おやすみ~」
 わたしは目を閉じた。

 きっと、わたしは大丈夫だ。