ソウゾウセカイ

Ivyと申します。ここでは主に小説を書いたりしています。コメントや★を付けていってくだされば嬉しいです。※小説には過激な内容が含まれることがあります。思いつきで書いているので、矛盾している点が多いです。そのため、過去の記事を書き換えることがあります。ご了承ください。

冒険者達の記録書 第46話 一緒に

Tenore
 ノックの音で目が覚める。もう辺りは明るくなっている。
テノール、起きたか?」
 レグの声。
「今、起きた。」
「そうか。……今からルギとミクを起こしに行くんだ。一緒に行くか?」
「……行く」
 ドアを開ける。レグは私を見て「おはよう」と言ってくれた。……レグの右目には、大きな痣が出来ていた。
「それ、どうしたのか?痛い?」
「これか?大丈夫だ。痛くない。ゆうべレージェと殴り合いしたんだ。ルギが盛り上げるから余計に熱中してしまってなあ。殴り合いが終わった後はミクにお説教されて……ああ、テノールは見てなかったな。お前、飯も食わずにすぐ寝たからなぁ。」
「……そうだったっけ。」
「そうさ。夕飯に呼びに行ったらそこの床でお前が倒れてて。それで、抱き起こしてみたらうーうー唸りながら寝てて……。お前、悪い夢でも見てたんだろうな。」
 よく覚えてない。寝てたことも、夢の事も。
「……なあテノール。もしかしてお前、1人で寝るのが怖いのか?」
 たしかに、怖い。寝る時だけじゃない。たまに、誰かが傍にいてくれないとすごく怖くなる時がある。昨日は、自分が泣くのを見せたくなくて、あんなことを言ってしまったけれど。
「もしそうだったら俺と……、……いや、何でもない!悪い。忘れてくれ。」
「……?」
「き、気にしないでくれ!……あー、何を言っているんだ俺……!」
 レグは呟きながら首の後ろを掻いている。
「……ほ、ほら、ミクとルギを起こしに行くって言っただろう!早く行くぞ!」
 レグは私の手を掴む。……レグの顔、真っ赤だ。

「おはよう!」
 ルギは勢いよく扉を開ける。
「昨日凄かったよな!そうだよな、テノー……あ!テノールは寝ちゃってたんだっけ!お前損したなぁ~。あ、そうだ。あのさ……」
「あれ、みんな起きてるの?」
 ミクも扉を開けてこっちに来る。
「おはよう」
「あ、テノール。おはよう。……えっと、大丈夫?」
「うん、心配しないで。」
 ミクは私の頭を撫でる。
「心配ぐらいさせてよ、まったくもう。」
「?」
 ミクが言ったことがよく分からないでいると、ミクは私を抱き締めてきた。……あったかい。
「わたしだって、ずっとテノールと一緒にいたい。ううん、一緒にいる!イヤって言ってもいるからね!分かった?」
「……うん」
 抱き締める力が強くなる。
「ずるいよな、オレが言いたいこと全部言っちまってさぁ。」
 後ろでルギが唇を尖らせている。
「オレだってみんなで一緒がいいよ。それが1番だろ!な、レグ!」
「ああ、もちろんだ。」
 レグは笑って、私たちの頭を乱暴に撫でる。
「ちょっと、髪の毛ぐちゃぐちゃになるでしょ!」
「何すんだよー!」
 そう言ってるけど、ミクもルギも嬉しそう。
「朝っぱらから元気ねえ、あなたたち」
 そこにはレージェがいた。
「ようレージェ、お前も混ざるか?」
「混ざらないわよ」
 レージェはレグの頭を軽く叩く。
「……なあ。昨日の約束、忘れてないだろうな?」
「昨日勝ったのはあなたでしょ。約束はちゃんと守るわ。……さて、と。あなたたち朝ごはんもまだ食べてないでしょ?行きましょ。」
 レージェとみんなの後をついていく。ミクはこっちを見て、私の手を握ってくれた。