ソウゾウセカイ

Ivyと申します。ここでは主に小説を書いたりしています。コメントや★を付けていってくだされば嬉しいです。※小説には過激な内容が含まれることがあります。思いつきで書いているので、矛盾している点が多いです。そのため、過去の記事を書き換えることがあります。ご了承ください。

冒険者達の記録書 第55話 再び調査へ?

Miku
「ローディン、起きてる?」
 次の朝。ローディンがいる部屋の前。わたしは扉をノックする。
「はい。どうぞ。」
 鍵が開く音がした。入るとローディンがベッドに座っていた。
「えっ?えっ?鍵どうやって開けたの??」
「ふふ、秘密です」
 その反応を待っていたとでも言うように、ローディンはくすくすと笑う。彼はたまにこうして笑顔を見せてくれるけど、まだ何か隠してる気がして、ちゃんと打ち解けてるのかどうか不安になる。
「ローディン、ちゃんと眠れた?」
 ええ、よく眠れました、と隈のできた目を細めて笑う。
「具合はどう?」
「だいぶ良くなりましたね。歩く程度なら楽に出来そうです。……走るとなると、少し難しいかもしれませんが。」
「そっか。でもまだ無理しちゃだめよ。大事な身体なんだから、ね?」
「分かっています。」
 本当に分かってるのかなあ?
「……」
 ローディンの顔をじっと見る。前の顔と違って、女の人のような、形は綺麗な顔。左目の火傷でさえも魅力の一部のように感じる。だけど、荒れた肌と目の隈がその美しさを邪魔している。
「どうしました?」
「ちゃんとしてれば綺麗なのになあって思っただけ。」
「?」
 ローディンは不思議そうにこちらを見つめてくる。ちょっとだけくすぐったくなるような視線だ。
「ミク?ローディン?お前らそこにいるのか?」
 レグの声。扉を開けてあげると、レグが皿の乗ったお盆を持って入ってきた。朝ごはん、かな?
「ローディン、お前歩くの大変だろ?ここで食え。……ミク、お前朝飯まだだろ?俺がコイツ見といてやるから行ってこい。」
「……うん。分かった。」
 
Roadin
「……」
 レグは何も言わない。私はただ、料理を口に運ぶだけ。……静かだ。
「今日は、またあの塔に行く。」
 先に口を開いたのはレグだ。
「ミクとテノールとルギを連れて、ですか?」
「ああ。」
 まずい。テノールは生け贄として狙われている。ヘラーノがそれをやめるようメリーサに言いに行ったが、その後に私は襲われたのだ。恐らく、ヘラーノも……。もし、まだ彼女がテノールを生け贄にするのを諦めていないのだとしたら、テノールは塔に近寄らない方がいい。
「どうした?」
 私はレグに、テノールの事を話した。
「それは、本当か?」
「ええ。彼女はある魔術を成功させるため、生け贄を必要としていたのです。」
「それって『ブレイジアの秘術』か?」
 入口の方から声がする。見ると、ルギがそこにいた。
「はい。確かそんな名前でしたね。大昔の錬金術士アレン・ルデュークが行って初めて名前だけ世に知られたとされる、方法もどのような術かも分からない魔術……。」
「ブレイジアの秘術……アレン・ルデューク……」
 ルギは顔を上げる。
「止めなきゃ!何でか分かんないけど、それは絶対にやっちゃいけないんだよ!」
「そうか。……話し合う必要がありそうだな。あいつらを集めてくる。」
 レグの目つきはいつにもまして鋭くなっていた。